2017年度講座開講に際してのごあいさつ
今週より、成増塾では高2、高3クラスにおいて新年度の講座が開始しております。
各クラスで体験生が数名参加してくれているため、心機一転、フレッシュな感覚でガイダンス授業を進めております。
後述いたしますが、今年は高田馬場クラスに授業を増設したおかげで、かつてあったような「1クラスに一度に体験生10名」とかいった厄介な事態が生じておらず、余裕をもって新年度を迎えられております。
1クラスあたり体験生3~5名くらいなので、人数が一気に定員近くまで膨れ上がる危機的状況にもなっておらず、円滑に授業運営ができそうです。
実によかったです。
定員近い状況は、双方向授業とアクティブラーニングを大切にしている私の方針としてはなかなか難しい点もございますので。
この点で、少人数指導環境としてはベストな体制で船出できるかと思っています。
門脇講座はここ数年きわめて堅調な合格実績を上げているため、講座方針として「反転授業の採用」「授業でのデジタルツールの新規導入」「演習機会のさらなる充実」という点以外に特段変更をかける必要はないと思っているのですが(これらだけでも十分大きな変更点ではありますが)、それでも細かい点ではブラッシュアップを心掛けるようにしております。
進化を止めたら講師業として「おしまい」だと思っておりますので。
毎年講座をブラッシュアップしてきたおかげで、周りの指導環境と比べて、他の追随を許さないだけの差別化が自ずと図られてきたことを実感しています。
今年も、「受講生のポテンシャルを最大限に引き出す」という目標を掲げて、可能な限りの最善の指導体制で指導に励みますので、受講生の皆さんは期待していてください。
さて、新年度を迎えて思うのは、塾への問い合わせを受ける機会が多くなる中で、上位の進学校を中心に、成増塾ひいては門脇講座の評判がじわじわと浸透しているようであるということです。
この点では、学生や親御さんのネットワークの力は偉大だと思わずにはいられません。
これも何より、進学実績を上げてくれている卒業生たちが評判を高めてくれているおかげです。
心より感謝申し上げます。
「難関大に圧倒的に強い」という評判を聞いて駆けつけてくれる体験生は、あらかじめその点をわかって体験してくれるわけですから、その期待を裏切ってはいけないと、緊張感をもって授業に臨んでおります。
また、そのような評判を必ずしも知らずに体験にやってくる生徒さんもいるわけですが、もちろん平等に扱いますので、ご心配なさらなくても大丈夫ですよ。
ただ、そもそもそのような評判を知る由もないまま体験授業をセッティングすらしない生徒さんもいるわけで、そのような生徒はとっても不幸だなあ、と思ったりするわけですが・・・
こればかりは、私の力が及ぶ所ではないので、グッと我慢します。
ここで、新年度を迎えて、お伝えすべきことが二点があります。
第一に、本年度より、成増校での授業を担当しないこととなりました。
結果、門脇講座は高田馬場校のみでの開講となります、
特に城北地域、埼玉方面の受験生の皆さんには大変申し訳なく思います。
成増塾に出講して以来、成増校では15年間授業を担当してまいりましたので、成増校を離れることは自身としても切ない気持ちでいっぱいです。
高田馬場校に専念することになった理由としては、門脇講座への問い合わせ者が近年増えているおかげで、高田馬場校で1学年につき2クラス設置でも足りなくなったことが第一の原因です。
これはうれしい悲鳴といったところなのですが、私のポリシーとして、理想的少人数指導環境を維持するためにも、定員を超過した授業は絶対に行いませんので、高田馬場で定員を確保するために成増校から離れるのは致し方ないものと考えております。
また、一校舎に専念することで、指導環境をより充実させ、生徒対応を例年以上にきめ細かくできるようにしたいという思いからも、決断することにいたしました。
ですので、成増近辺在住の方には高田馬場まで授業へと足を運んでもらうことになってしまいますが、私の以上の思いを何卒ご理解いただければ幸いです。
高田馬場まで足を運ぶだけの価値がある授業をご提供差し上げることを、ご約束差し上げます。
第二に、門脇講座=「難関国立大向け」という印象(レッテル?)がつきまとっている点について、誤解を糺したいと思っております。
門脇講座は東大、京大、国立医学部について塾内の圧倒的な合格実績を独占しているため、そちらの評判がどうしても独り歩きしてしまうのでしょうか。
おかげで、外部の方からご覧になると、私大の合格実績がどうしても霞んで見えてしまうようです。
各方面から「私大対応はどうなっていますか?」という質問を受けることもあり、もちろん他とは一線を画す万全の対策を講じているのですが、この点が周知されていないのは非常に心苦しいです。
体験生の方からも、この点を事前にご理解いただけないことで「振られてしまう」ケースもあるように見受けられます。
正直、このことをわかってもらえずに体験にすら来ていただけなかった生徒に一番申し訳なく思います。
通常クラスでは、国立大と私大の区別なく、いずれの最難関学部にも対応できるようにカリキュラム設計しております。
最難関私大への対策も他の指導機関より間違いなく充実していることは、確実にご約束差し上げられます。
事実、毎年、私大志望者を慶応法や早稲田政経といった第一志望の早慶看板学部へと合格させておりますことが、その証左です。
断言いたしますと、私大の合格実績はきわめて堅調で、門脇講座卒業生が塾内の実績の半数を大きく上回る部分を占めているのですがが、このことがあまり注目されないのはとても残念です。
合格体験談を掲載すると、どうしても東大等の合格者が中心に掲載されるのは致し方なく、国立大の実績に比べて私大の実績が目立たないのはまことに残念です。
国公立大の良好な合格実績がもたらす副作用といったところなのでしょうか・・・
ただし、それでいいと思っているわけではございません。
この点は成増塾を知ってもらえた塾生にもっとわかってもらいたいと思っているので、周知徹底できていない点を自身で反省いたします。
そんなわけで、私大志望の方も、奮って体験にいらしていただけるとよいかと思います。
他の指導機関との圧倒的な違いを十分に分かっていただけると存じます。
以上、新年度開講に際してのご報告でした。
では、本年度もどうぞよろしくお願い申し上げます。
入塾説明会ご参加の方向けの紹介動画をアップいたします。
本日は成増塾高田馬場校での新規生入塾説明会が開催されます。
毎年私も参加していたのですが、今年は私用がありどうしても参加できません。
また、入塾説明会では先生が数名参加しお話し差し上げる機会があるのですが、
入れ代わり立ち代わり先生がお話し差し上げるおかげで、
ご参加の方々が辟易とされているご様子が見受けられることもあり、
そのおかげで説明会が毎回延長してしまうのもご参加の方々に対し失礼にあたると考え、
私の参加は見合わせることといたしました。
(直接お話しなさりたい方は、私が校舎にいる時間をお問い合わせの上、
校舎まで足を運んでいただけると幸いです)
その代わりに、入塾説明会ご参加の方向けに私からお話し差し上げたい内容を動画にまとめましたので、
こちらをご覧いただければ幸いです。
動画は2本ございます。
1つ目は成増塾で指導を開始してから15年来の成増塾全体に関する考えをまとめています。
15分ほどにまとめてあります。
2つ目は私の英語講座に関するご紹介です。
こちらは1時間強のVTRなので、お暇がある時にご覧いただければと存じます。
(途中で私のVTRが白目をむいた状態(まるで芸人のピスタチオ)で始まることがありますが、
お気になさらないでください)
また、カリキュラム表とコラムをPDF形式でアップしてございますので、
ぜひともご拝読ください。
塾選び一つをとっても、高校生の将来の進路を大きく左右するものであると考えます。
動画をご覧になり、よくご検討されたうえで体験授業にいらしてください。
新年度に向けて、体験生の方へどうしてもお伝えしたいこと
短い時間での連投、失礼いたします。
2月からの新年度に先駆け、年末年始にかけてこの一ヶ月間、新規体験生の方が数名いらっしゃいました。
高2(新高3)クラスを体験した人は口々に「難しい」とおっしゃいます。
また、他のクラスを同時に体験された生徒さんは皆、「門脇クラスの方が明らかに難しい」と例外なくおっしゃいますね。
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別に「難しいことが是だ」というつもりは毛頭ありません。生徒に合った講座レベルが大事でしょうし、成増塾英語科は優秀なスタッフが揃ってますから、その点は安心してください!
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たしかに、門脇講座の内容は、高校の学習内容に比べればはるかに難しいでしょうし(でなければ、塾で指導を受ける意味がないようにも思います)、
大手予備校の最上位クラスよりも確実にレベルは高いです。
東大や医学部受験で名を馳せている(大手以外の)指導機関のレベルとは遜色ないものに設定しているつもりですが、
それも、現行の最難関大入試を意識すると、この授業レベルに落ち着くべくして落ち着くといった感じでしょうか。
ただ、半年以上受講している人であればわかってもらえると思うのですが、
たしかに扱う素材(解釈、長文、要約など)の難易度は高いですが、それを読むために利用している技術や知識はいたって当たり前の内容です。
私は授業中に「いつも同じことばっかり言ってごめんね」と口癖のように言うのですが、
英語を読むための根本原理が体系化されていれば、「いつも同じ手法で読み書きする」のは当然でしょうし、
根本原理が毎回変わるようであれば、それはもはや原理とは言えません。
ですから、原理的な読み方の講義は基本「いつも同じ話」です(笑)
ただし、文章内容については毎回掘り下げた話をしますし(今週の高2の話題は心身二元論についてでしたね)、
語彙知識は豊富にネットワーク化する必要があるので、その点は毎週話題は尽きません。
でも読み書きのための原理は一定範囲に体系化できるものと私は考えています。
この「体系化」というのが大事で、デタラメに英語を多読してもダメだというのが持論です。
「いかに短期間で方法論の体系化を図り、それを豊富な言語実践へと接続するか?」というのがカリキュラム設計における10年来の課題でした。
最も効率よく原理を体系化し、この原理を根幹とする思考実践を通じて強靭な思考力を養う。
そのあり方を日々考えながら試行錯誤しつつ、毎年多かれ少なかれカリキュラムに変更を加えてきました。
そして、その集大成として、今年は大幅なカリキュラム変更を加えることとしました。
これについては、新年度の成増塾パンフレットの記載内容からもかなり変更が生じているため、近日中にご報告さし上げます。
話が脱線しましたが、話を表題の内容に戻すと、
体験の際に門脇クラスを受講するか否かを決める上での重要な試金石があります。
それは決して「授業のわかりやすさ」ではありません。
こちらは「わかりやすさ」を第一には追求していません。
もちろんわかりやすく授業することを心がけてはいますが、「わかりやすさ」を安易に求めることは「知的格闘の停止」を意味するように私には思えてならないのです。
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実は、授業ではわざと話をわかりにくくしたり、あえて難しい言葉遣いや抽象的な言い回しをすることがよくあります。
難しい概念も積極的に導入しますし、かなり抽象的な概念の説明をこちらからの発問で生徒に求めることもあります。
それはそれは辛い作業でしょうが、最難関大を攻略するに相応しい講義を実現する上でこれは欠かせない作業だと思っています。
それも、生徒それぞれが自分なりのコトバと論理をこねくりまわしながら、高い次元での言語習得を達成してほしいからです。
自分なりにコトバと論理を紡ぐことが大事なのです。人の受け売りではダメなのです。
何でもわかりやすく教えてほしいという「甘え」の発想はわがクラスには禁物です。
自分のコトバで物事を理解し身につける快感を味わってほしいのです。
大人の意地悪ではありません(苦笑)
「わかりやすい」ことを優先する授業はなんだか胡散臭いなあと高校時代から個人的に感じていて、その勘は往々にして外れていないのです。
授業をわかりやすくするトリックはたくさんあって、たとえば、
「授業で扱う素材の難易度を下げる(そりゃわかりやすくもなるでしょう、苦笑)」
「授業で扱う分量を作為的に減らす(その分たくさん解説できますからね)」
「講師の解説に都合のいい素材ばかりを集める(これは意外に多く見られるトリックです)」
こういうわかりやすさに迎合する下世話な指導者がやるような小手先の指導方法論は絶対にやりたくないので、むしろその逆方向に門脇講座のベクトルは向いています。
「最高難度」で「必要十分な量」を「偏りなく扱う」というのが私のポリシーです。
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じっくり難問と対峙し、知的格闘の末に初めて得られるもの、それを授業を通じて勝ち得てほしいと思っています。
その上では「他人からの分かりやすい説明」は邪魔になることすらあるのです。
「自ら考えて、考えて、考え抜く」というプロセスをなおざりにしない受験生を私のクラスでは求めています。
ですから、体験生のみなさんには、「授業のわかりやすさ」なんかよりも「知的興奮を覚えたか?」「知的好奇心のアンテナが震えたか?」という一点で、受講を判断してほしいと願っています。
「そんなことより受験テクニックを早く教えてくれ」という安直な発想の受験生には、門脇講座よりも他を薦めます。
自分の授業ポリシーを押し付けがましく強要するつもりはありません。
ただし、高校時代に知的格闘の経験を積んだ学生は、受験テクニック漬けのにわか受験生よりも、学力的にも、また大学入学後にも必ず高みにいるはずです。
そうでなければ、大学受験のあり方が歪んでいるに他ならないのでしょう。
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ちなみに、国公立大や私立大最難関入試については、このポリシーを曲げることなく堅実に成果を収められているものと自負しています。
門脇クラスの教材がほぼすべて記述式であるのは、以上の点に起因します。
コトバを使って思考する科目である以上、コトバを駆使することを何より大事にするのは当たり前で、ですから読解系教材ではセンターなどの客観式問題は授業ではほとんど扱いません。
ひたすらにコトバと向き合うカリキュラムを設けています。
客観式(マーク式、記号式)ばかりやる講座を鼻で笑ってしまうのが私の悪い癖です。
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先述の通り、英語を読み書きする上での原理の体系化というのは、大して時間がかからない作業です。
ですから、それよりも「緻密な思考を紡ぐには、どういう手順を踏めばよいのか」ということを教えたいのです。
門脇英語講座を受けている生徒からよく「英語だけではなく現代文の成績も上がった」と言われることがあるのですが、これは当然のことで、
言語で論理を紡いでいる上、その思考の範型は現代文にも援用可能です。
もちろん、英語と日本語の論理構成の違いには十分留意する必要はありますが、それを大づかみにできれば、さほどの違いはないはずです。
以上の考え方は、他の指導機関はもちろんのこと、きっと成増塾の他の先生ともかなり異なるスタンスでしょうから、
成増塾全体としてではなく、あくまで門脇の私見としてご理解くださいますよう、お願いいたします。
上記の「カリキュラム」と「体系性」をめぐる話題については、また近日中にアップしたいと思っています。
2016年度成増塾入塾説明会が始まっています。受験生はセンター直前ですね。
表題のとおり、成増塾新年度の入塾説明会が始まっています。
新高2、新高3は2月より開講です。
ご興味をお持ちの方は、成増塾ホームページをご覧ください。
さて、センター試験が近づいてきており、生徒と同様、こちらもやや緊張しながらも、
その一方で、毎年この時期は、英語担当としてやるせない気持ちになります。
というのも、門脇講座はレベルを高く設定しており、
高1終了時にセンター8割、高2終了時にセンター9割に到達するようにカリキュラムを設定しています。
苦手な子でも、遅くとも高3の2学期に入る前には9割に到達する生徒がほとんどです。
ですから、直前期に手を差し伸べようがないのです・・・
冬期講習では発音対策に万全を期したので、これで余念なし。
なので、言えることは「他の科目を計画的に頑張って!」という程度でして・・・
先週高3生から受けた質問はもっぱら倫理と現代文でしたし(苦笑)
倫理の質問をしてくれた生徒は、門脇の解説にとても納得してもらえたようでしたし、
直前期にセンター現代文に悩んでいる生徒にも、特効薬を処方できたように思います。
英語のみでなく広範に受験科目をカバーする門脇講座らしい対応です。
そんな余談はありつつも、受験生の健闘を陰ながら祈るのみです。
次のエントリーでは、説明会に際して関連したお話をするつもりでおります。
先週のテーマ:ロボットと創発(emergence)について
このブログをご覧の方々、あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。
年末は冬期講習に追われ、ブログの更新がままならなかったので、
遅ればせながら、高3の最終週の授業内容について簡単にご報告を。
高3最終週の内容は、
「ロボットから逆照射する人間の知性について」
「創発(emergence)について」
でした。
出典は、京大や東京外大などです。
創発については、この概念を高校生が知る由はまずないと思われるため、
日本語への訳出にばかりこだわるような近視眼的な受験生には苦労したのではないかと思われます。
ただし、創発現象の概要は本文に説明されており、「創発とは何か」を明快に描写した出典として興味深かったように思われます。
上記の二つの出典で登場した概念を列挙すると、「創発」以外に、
「システム」「自己組織性」「カオス」「複雑性」
などがあり、このあたりの概念をざっくり解説しました。
また、関連して「オートポイエーシス」の話にも触れました。
このような話題が、一人でも多くの学生のアンテナに引っかかってくれたことを祈っています。
さて、高3と高卒は今月いっぱいで卒業となります。
感慨もひとしおですが、最後まで全力で指導に励む次第です。
新高2、新高3は来月2月より開講です。
1月には各校舎で入塾説明会が実施されるため、興味のある方はふるってご参加ください。
詳細につきましては、成増塾ホームページをご覧下さい。
ちなみに、新高1と新高2につきましては、私の英語講座は高田馬場校のみの開講となります。
新高3については成増校でも開講いたします。
この点については、私の企図を今後説明したいと思っています。
今年も担当生徒の合格に向けて、全力を尽くして指導に励む所存でおります。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
先週のテーマ:哲学とは何か
先週のテーマは、ずばり「哲学」でしたが、入試英語のテーマとして個々の具体的な哲学的論考が題材となることは少ないように思います。
扱った素材はむしろ「哲学とは何か?何のためにあるのか?」という哲学の存在理由をめぐるテーマで、京大、一橋大、慶応大の長文を扱いました。
(高3では、2時間の授業で3〜4題の長文を扱います。もちろん、それ以外に文法や英作文も扱います)
哲学科志望の高校生と出会う機会はすくないものの、どのような進路に進もうと、哲学的な思索に触れることが、自分の専門分野での考え方を深める契機となりうることは、今回扱った長文を通じて少しでもわかったのではないかと思います。
「哲学」と聞いただけで敬遠するのではなく、哲学が何を志すのかを考えるさわりにはなった授業ではないかと思います。
自分の専門分野にひたすらに没頭するのではなく、より広い視野から自分の専門を相対化できる、そういうしなやかに考えられる大学生へと巣立ってほしいと思うような授業でした。
先週のテーマ:脳、計算機、認知科学
高3の先週のテーマは「脳、計算機、認知科学」でした。
授業中の余談は、1940年代以降、脳科学と計算機科学が出会ってから、どのように両者が関係しながら認知観を変容させていったかという話でした。
ニューラルネットワーク理論以降の話題については、すでに「認知革命」というタームが授業の長文で出てきていたので、話はすんなり入っていきやすかったようです。
また、アントニオ・ダマシオが本文中に出てきて、somaticという単語も出てきたことから、ソマティックマーカー仮説の概要を説明しました。
認知科学の最前線に生徒たちの関心を向けることができていればいいのですが・・・
また、エキスパートシステムに関する言及も本文にあったので、人工知能ブームの変遷についても言及しました。
こちらについては、かなり掘り下げた話ができたように思います。
高卒部の方ではredundantという単語が出て来たので、
日常言語での「冗長性」と情報科学での「冗長性」の話に触れました。
こんな感じで、授業の中で、少しでも生徒たちには大学での学習への関心を引き付けていければ、と願っています。
「英語を学ぶのにとどまらず、英語で何を学ぶのか?」
そこを突き詰めていくことも本講義の目的の一つであります。